戸籍の基本 なぜ色々な書式があるの?

 

相続の手続きで何かと必要な戸籍。

ところで戸籍は、なぜ書式がいくつもあるのかご存知ですか?

戸籍を読み解くには戸籍の種類を理解する必要があります。今日はそのあたりの話をしたいと思います。


戸籍って何?


戸籍とは日本人1人ひとりの身分を登録し、日本国民であるという身分を公に証明するものです。よって、戸籍があるということは日本国民であるという証明になります。そのため、様々な手続き(金融機関における相続手続き・公正証書遺言の作成・生命保険金請求時など)を行う際に必要となります。

 

戸籍の種類(形態別)


戸籍を形態別で分類すると、現戸籍・除籍・改正原戸籍の3種類に分けることができます。

 

① 現戸籍

現在使用されており、在籍者が存在する戸籍

 

② 除籍

戸籍の在籍者がいなくなった戸籍

 

③ 改正原戸籍(かいせいげんこせき・かいせいはらこせき)

戸籍の様式が法令などにより改められた場合、戸籍は新しい様式に編成されることとなります。これにより戸籍は改製されますが、この改製前のものをいいます。

 

戸籍の種類(法令別)


戸籍を法令別に分類すると現在取得できる戸籍は5種類に分類できます。それぞれの特徴については以下の通りです。

 

① 明治19年式

家単位に戸主を中心としてその直系・傍系の親族が1つの戸籍に記載されています。

 

② 明治31年式

明治19年式に様式が変更され、戸籍1枚目の表面に「戸籍ト為リタル原因及ヒ年月日」という欄が設けられました。

 

③ 大正4年式

「戸籍ト為リタル原因及ヒ年月日」という欄が廃止され、「戸籍の事項欄」という事項が戸籍の1枚目に記載されることとなりました。

 

④ 昭和23年式

戦後の民法大改正により、家族制度の大幅な改正によって戸主制度が廃止され、戸籍法もそれに合わせて大幅な改正がされました。しかし、戦後の混乱期であったため、戸籍の改製自体は10年延長され、昭和334月から改製作業が始まりました。しかし、実際にはすぐに戸籍が編製されなかった例も多くあり、その場合には大正4年式の戸籍であっても昭和23年式の基準に合致しているものは戸主の事項欄に改製済みの効力を生じさせ、編製を省略しました。(簡易改製。「昭和32年法務省令第27号により昭和●●年●年●日 日本戸籍改製」と記載)ただし、そのままにしておくと混乱が生じるため、後日、新戸籍を改製しました。この改製は各市町村の任意であったため任意改製と呼ばれています。

 

⑤ 平成6年式

昭和23年式の戸籍を電子化したもの。根本的な法改正はないく、形式は縦書きから横書きに変更となりました。