医療費控除を理解しよう


今年も残り3週間あまりとなりました。

年が明けると我々税理士の最も忙しい確定申告の時期がやってきます。確定申告期間になると若手の税理士は、お客様の確定申告作業に加え、無料相談会の相談員や国税庁の電話相談員などの業務にも追われることになります。無料相談会などで多い質問の一つとしてあげられるのが、医療費控除に関する質問です。特に来年の確定申告時期は平成29年1月からはセルフメディケーション税制も通常の医療費控除との選択適用が可能となったことから質問が多くなると予想されます。そこで、今回は普段はあまり考えない医療費控除について確認をしてみたいと思います。

医療費控除の概要


通常の医療費控除

(1)控除の対象となる金額(下記により計算した金額は200万円が限度)

医療費 ー 保険金などで補填される金額 ー 10万円※

 

※総所得金額の5%と10万円を比較して低いほうの金額

 

(2)確定申告を行う必要がある。

医療費控除は年末調整で行うことは出来ません。確定申告が必要となります。

 

セルフメディケーション税制

平成29年度より開始された制度です。

 

(1)選択適用であること

セルフメディケーション税制は一般の医療費控除と選択適用となります。

 

(2)控除を受けるための要件

健康保持増進や疾病予防の取り組みを行っている人であること。ここでいう取り組みとは、例えば、人間ドックやインフルエンザワクチンの予防接種等の取り組みを行っている人を言います。

 

(3)控除の対象となる費用

購入の際の領収書等に対象商品である旨が表示されています。スイッチOTC医薬品の具体的な品目一覧は、厚生労働省ホームページに掲載されています。

 

(4)控除額について(上限8万8千円)

特定一般用医薬品等購入額 ー 保険金等で補填される金額 ー 1万2千円

意外な盲点。生計一親族。


毎年、確定申告の相談員をやっていると意外に盲点となっているのが生計一配偶者や親族の医療費です。

几帳面な方ほど、医療費を人ごとに分けて、自身の確定申告における医療費控除と配偶者の確定申告における医療費控除をそれぞれ行っています。しかし、夫と配偶者のお財布が一つであれば、生計一親族となり、医療費も合計することが出来ます。夫と妻、両方が確定申告を行っているような場合で上記のようなケースですと、10万円を2回控除されるのを防ぐことが出来ますので、チョットした節税効果が生じます。

まとめ


  • 医療費控除は確定申告を行う必要がある。
  • 通常の医療費控除とセルフメディケーション税制とは選択適用となります。
  • 医療費控除は、同一生計親族の医療費を払ったときは控除の対象となる。

確定申告に関するご案内


ひらい税理士事務所では確定申告に関する業務も行っております。お気軽にお問合せください。

 

確定申告に関するご案内