相続税申告・相続対策

空き家に係る譲渡所得の特例

平成28年の税制改正案は平成28年3月29日に参議院を通過し可決しました。平成28年度の税制改正は一般的には大きな改正がなく、専門家のなかでも、例年のように話題に取り上げられることが少なかったように感じます。

しかし、個人的には1つだけ、これは!!という改正がありました。

それが「空き家に係る譲渡所得の特例控除」です。

簡単にいうと一人住まいの親が亡くなって空き家になった実家を相続した個人が実家を売る場合に譲渡所得から3000万円を控除できる。といった内容です。

この特例はおそらく居住用財産の譲渡の特例として租税特別措置法35条に追加される形となると思いますが、私が見た限りにおいて、まだ条文が存在していなかったので、今回は税制大綱の記載事項から内容を確認します。

概 要 

一人住まいの被相続人が、居住の用に供していた家屋・敷地(注1)を相続した個人が、平成28年4月1日から平成31年12月31日までに譲渡(注2)をした場合には譲渡所得から居住用財産の譲渡の特例として3000万円を控除することができる。

(注1) どんな家屋・敷地である必要があるのか?

・昭和56年5月31日以前に建築された家屋

・区分所有建物は対象外

・相続から譲渡までの間に事業用・貸付用・居住用として使用されたことがない

・地震に対する安全性基準等に適合するもの(適合しない場合には建物を除去した後に敷地のみを譲渡)

(注2) どんな譲渡?

・譲渡対価が1億円を超える場合には適用不可

・相続から3年経過する日の属する年の12月31日までの行った譲渡

補 足(建物除去を中心として)

 解体費用について

上記のとおり、場合によっては建物の解体が必要であるケースがでてきます。

解体費用は自治体によっては補助の対象となっており、例えば、足立区であれば解体費用の1/2を上限として50万円まで助成金を受けることが可能です。このような制度は、自治体により異なりますので、当制度を利用するために建物の除去をお考えの方は問い合わせをしてみる価値はあろうかと思います。

 固定資産税の軽減

居住用物件が土地のうえに建てられている場合、土地の固定資産税が200㎡までは1/6、(都市計画税1/3)200㎡を超える部分は1/3(都市計画税2/3)になっております。そして、土地の利用状況は1月1日の現況により判断されることになっております。建物を除去する際は、除去の時期によっては固定資産税等の負担が上昇する可能性がありますので、除去の時期には注意が必要です。

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